とよひら白書プロジェクト〈2.“カチグリ”と“紫蘇巻梅”〉

「昔からの知恵はすごい!」
12月21日の聞き書きを終えて、感じたことです。
今回は、豊平にお住まいの上平さんと桑本さんに
「カチグリ」と「紫蘇巻梅」についてお話しを伺いました。
また、岡崎さんがカチグリの使った料理を作ってくださいました。
「カチグリ」は、クリの実を乾燥させて、殻と渋皮を取り除いた保存食です。
使われるのは山のクリで、植えられているクリに比べて実が小さいのが特徴です。
山のクリを干し、臼と杵を使い皮をとり、さびる(選別する)と完成です。
できあがったカチグリは、とても硬くカチカチです。
カチグリは、黒豆と一緒に煮て食べたりしていたそうです。
今回は岡崎さんがカチグリと黒豆を煮たものを用意してくださりました。
実際に試食すると、
柔らかくて、味も染みていてとてもおいしかったです。
「紫蘇巻梅」は、梅を紫蘇で巻いた島根県の美里町で作られていたものです。
梅干しの種を除き、砂糖を詰めて、赤しそで巻きます。
それを容器に並べ、1段ごとに砂糖を振りかけ、すべて並び終えた後に水あめをかけて熟成させると完成です。
細かく刻んだ紫蘇巻梅と青菜をごはんに混ぜて食べていたそうです。
桑本さんが作られた紫蘇巻梅を試食させていただくと、
口の中に梅の酸っぱさと甘味がじゅわっと広がり、とてもおいしかったです。
他にも
昔の暮らしについてもたくさんお話を聞かせていただきました。
昔は、自分たちで番茶やハブ草茶も作っていたこと。
クマやイノシシの肝臓を乾燥させ、胃薬にしていたこと。
とても苦いけれど、よく効くそうです。
また、昔はササユリの蜜を吸っていたことや
カメムシは、「ヒメ」や「へたれむし」と呼んでいることなど
どのお話も興味深く、聞き書きの時間があっという間に過ぎてしまいました。
いろんなお話を聞く中で、
改めて「昔からの知恵はすごいな」と感じました。
どうやってそんな方法を思いついたのだろうと、不思議でたまりません。
それは昔の人々が里山で暮らしていく中で、
試行錯誤重ねながら生きてきた知恵が
今の時代までつながってきたものなのだと思います。
しかし今、そのような昔の知恵や文化が失われつつあります。
「とよひら白書プロジェクト」は、
そうした文化が消えてしまわないようにするために発足したプロジェクトです。
私はこのプロジェクトで聞き書きに行くたびに、
文化が失われつつあることに危機感を強く感じています。
最後になりましたが、
上平さん、桑本さん、岡崎さん、たくさんのことを教えていただき、
また温かいおもてなしをしていただき心より感謝申し上げます。





この記事へのコメントはありません。