Program

アースキーパーズ・プログラムとは?

地球教育研究所(I・E・E)が開発したアースエデュケーション・プログラムの1つです。10歳~12歳を対象とした約3ヶ月間のプログラムで、
日本では小学校5年生を主対象に実施しています。
アースキーパーズ・プログラムには、大きく3つの構成要素があります。

【3つの構成要素】
①Understanding(知識を持ってもらう):基礎的な生態学的概念を理解すること
②Feeling(感情を育む):地球、そこにある生命に対する感性を育むこと
③Processing(行動を促す):知識、感性を教室や家庭での行動に結びつけること

(1) 目 的

生命にとって不可欠なもの、太陽の光、空気、水、そして土は、地球上でバランスよく存在しています。人間を含め全ての生命が地球上に存在できるのは、太陽エネルギーの流れと物質(空気、水、土)の循環のおかげです。地球上の全てのものは相互に関係しており、人間の行動が自然の営みにどれだけ影響を及ぼしているかについて、私たち人類は気づきはじめています。

アースキーパーズ・プログラムは、若い人たちがこの生命を支え合うシステムのことを理解し、地球やそこにあるさまざまな生命とのつながりを育んでいくのを手助けするものです。プログラムでは、「エネルギーの流れ」「物質の循環」「生命の相互関係」「形態の変化」という4つの基本的な生態学的概念を取り扱います。また、自然とふれあうことで、地球の豊かさも体験します。

プログラムのもう一つの重要な要素は、参加者に自らのライフスタイルをふりかえってもらうことです。したがって、プログラムの最後の段階として、学校や家庭に戻り、参加者一人ひとりが生命の営みに及ぼす影響を少なくするように、暮らしを改めていく課題に取組みます。またその取組みは周囲の人が地球に対しての理解や思いやりを持つことを手助けする課題をやってみることで、さらに強化されていきます。

(2) アースキーパーとは?

アースキーパーは、すべての生命がどのようにつながりあっているかということを理解している人です。アースキーパーは、地球やそこにあるさまざまな生命と素敵な関わりを持っています。アースキーパーは4つの鍵がついたキーリングを持っています。つまり、「Knowledge(知識)」を意味する“K”キー、「Experience(体験)」を意味する“E”キー、「Yourself(あなた自身)」を意味する“Y”キー、「Sharing(わかちあい)」を意味する“S”キーを持っているのです。さらに、キーリングには受けたアースキーパーのトレーニングレベルによって1つあるいはそれ以上の数のビーズがついています。また、彼らのふるまい(エネルギーや資源の使い方)、あるいは地球に対する影響を少しでも少なくしようと心がけていることからもアースキーパーであるとわかります。

(3)アースキーパーズ・プログラムの概要

アースキーパーズ・トレーニングセンターを訪れる前に、それぞれのクラス宛にアースキーパーになるためのトレーニングに招待するE.M.(エム)からの地図と手紙が届きます。E.M.は正体不明の“鍵(KEYS)の番人”です。その正体は、子どもたちがすべてのトレーニングを終えたとき明らかになります。

トレーニングセンターに到着した子どもたちは E.M. の部屋に案内され、そこでアースキーパーになるための4つの鍵【“K”キー:Knowledge(知識=地球上のすべての生物同士のつながりを理解する) 、“E”キー:Experience(体験=地球とのふれあいのすばらしさを体験で理解する)、“Y”キー:Yourself(自分自身=自分の行動で地球を変える)、“S”キー:Sharing(わかちあい=他の人が地球との関わり合いを改善することを手助けする)】を手に入れるための方法(トレーニングの仕方)を教わります。

子どもたちは2泊3日のトレーニングで“K”と“E”の2つの鍵を手に入れ“アースキーパー実習生”になります。そして、アースキーパーズ・トレーニングセンターから帰った後、学校や家庭での実践を通して残り2つの鍵(“Y”キーと“S”キー)と1個のビーズを手に入れると“アースキーパー レベルⅠ”となり、E.M.の正体を知ることができます。