ひろしま自然学校は、2015年に設立し、7人の地主さんから里山の土地をお借りして20年活動を続けてきました。
ひろしま自然学校のフィールドは、11haの里山。真ん中に万代池という2haのため池があります。
2024年度は、合計で3,595人の利用がありました。
年間活動利用者数
| 森を育む | 人を育む | 森で遊ぶ | その他 | 合計 | |
| 参加者数 | 65人 | 574人 | 1,438人 | 0人 | 2,077人 |
| 従事者数 | 493人 | 191人 | 728人 | 0人 | 1,412人 |
| 合計 | 558人 | 765人 | 2,166人 | 0人 | 3,489人 |
20年目の修繕
「森を育む」活動では、里山の保全やフィールドの整備活動を行っています。
2005年から順々に色んな施設を作ってきました。大きなものは大分落ち着きましたが、20年となると修繕箇所が出てきたり、新たな収納スペースが必要になったりと忙しい1年でした。
「森を育む」活動は、毎週木曜日に森の整備や生き物調査を行う「平日作業隊」が中心に行ってくださっています。その他にも地域の方やコベルコ建機労働組合にもご協力いただいて毎年行う「森の学校一斉草刈り」、広島県労働者福祉協議会の環境保全活動等さまざまな方や団体にろうきん森の学校の里山保全・整備活動に尽力していただいています。今年は延べ558人となっています。
1 基礎インフラの整備実績
作業小屋の収納スペース拡張、こぞってハウスの階段づくり、石畳や柵の設置などを行いました。



2 散策路の整備実績
現在、散策路は全長4km程あります。散策路の草刈りや橋・階段の補修などを行いました。
3 森林の整備実績
森の学校には、アカマツがたくさんありますが、松枯れの影響でどんどん枯れていっています。また、今年はナラ枯れの様子も見られ、アカマツやコナラ等の伐採を行いました。
里山の環境を保持していくためには下草刈りもかかせません。地域の方、ボランティアの方、様々な方に関わっていただき、定期的に行っています。

4 動植物調査実績
里山モニタリング1000の調査とセンサーカメラによる調査を行っています。






ボリビアからアースキーパーズの視察に来られました!
広島では2005年から始まっているアースキーパーズ・プロジェクト。
アースキーパーズは、地球教育研究所(I・E・E)が開発したアースエデュケーション・プログラムの1つです。
10歳~12歳を対象とした約3ヶ月間のプログラムで、日本では小学校5年生を主対象に実施しています。
I・E・Eは、アメリカのウェスト・バージニア州に本部を置き、オーストラリア、UK、NZ、カナダ、フランス、イタリア、日本など世界各地に支部を持ち、ボランティアベースで運営されています。
今回、ボリビアでアースキーパーズ・プログラムを行っている方々が視察に来られました。
事務局の方、プログラムを行っているトレーナー、教育委員会の方、小中一貫校の校長先生、教員の方、5名。
プログラムを見ていただくのはもちろんですが、広島のトレーナーとの交流や学校との交流等も行いました。
見ていただける嬉しさもありましたが、他の国で環境教育を頑張っておられる方々との交流は私達の刺激となりました。
アースキーパーズについては「アースキーパーズ」のページもぜひご覧ください!
その他にも「人を育む」活動では、環境教育のプログラムを行うトレーナーの育成や、ユースボランティアの育成、デジファブの指導ができる人材を増やすための研修等を行いました。延べ574人の方にご参加いただきました。
1 人材育成の実績
【主な人材育成の実績】
■環境学習リーダー ■アースキーパー・トレーナー ■ユースボランティア
■森のようちえん運営ボランティア ■コミュニティ・ワーカー ■インターンシップ
■デジファブ指導者 ■里山保全ボランティア ■JICA研修
■環境学習リーダー
地球教育プログラム「アースキーパー」の指導者養成に取り組んだほか、受託などにより環境学習リーダーの養成に取り組みました。



■ユースボランティア
大学生のボランティアグループの養成。春先に2泊3日の集中トレーニングを行い、その後OJTなど年間を通して育成に取り組んだ。加えて、今年は「ローカルSDGsユース人材育成研修」を行い、SDGsの視点で北広島町の自然を活かした地域課題解決のための企画提案を考え、ユース世代が新たな視点で学ぶ機会を設けました。



■森のようちえん運営ボランティア
幼児教育を学ぶ大学生を中心に募集し、親子を対象としたイベント型森のようちえんを企画・運営する人材の育成に取り組みました。



■コミュニティ・ワーカー
持続可能な地域づくりのための地域コーディネーションスキルの向上を目指して、継続的に実施しています。



■デジファブ指導者研修
デジタルファブリケーションによるものづくりやワークショップができる人材育成を行いました。



■里山保全ボランティア
生き物調査や自然散策、木工体験、森の整備活動、薪割りや野外料理など、様々なテーマで講座を実施しました。



■JICA研修
アースキーパーズの視察として、ボリビアからのJICA研修を受け入れました。



ものづくりマルシェを開催しました!
様々なものづくり体験ができるマルシェを開催しました。レーザーカッター、ランプシェード、おたま、スマホスタンド、バターナイフの材料を準備したり、3Dプリンターで里山の生き物マグネットを作ったりなどデジタルファブリケーションを使ったものづくりの他に、グリーンウッドワークで作る色えんぴつづくりのコーナーを作りました。
その他にも「森で遊ぶ」の活動として、幼児を持つ親子を対象とした日帰り森のようちえん“森の妖精くらぶ”、小学生を対象にした“森のフリースクール”や夏の長期キャンプ”里山フリーキャンプ”、大人の自然学校として“リトリートキャンプ”や“醤油搾り体験会”等、多様な世代の方を対象にしたプログラムを実施できました。延べ1,438人の方にご参加いただきました。
1 プログラム開発・実践の実績
■森の妖精くらぶ ■森のフリースクール ■里山フリーキャンプ ■アースキッズ・プロジェクト
■きたひろパン研究会 ■森カフェ ■ファミリーキャンプ ■きたひろごはん ■大人の自然学校
■森の学校フェスティバル ■地元との連携事業 ■企業研修・イベント
■森の妖精くらぶ
広島文教大学と広島女学院大学と協働して、3〜5歳の未就学児童と保護者を対象に森のようちえんを開催しました。子どもたちが森で感性豊かに遊べる自然遊びを幼児教育を学ぶ学生と考えています。



■森のフリースクール
小学1年生〜6年生を対象とした学校教育以外の日々の学びの場として毎週火曜日に実施しました。



■里山フリーキャンプ
小学3年生〜中学3年生を対象にした14泊15日の子どもキャンプ。子どもたちの「これやりたい!」の提案がキャンプの1日を創っていきます。






■アースキッズ・プロジェクト
アメリカで開発された地球教育プログラムの1つで、10歳、11歳を対象に3ヶ月かけて地球のしくみについて学ぶ。日本ではひろしま自然学校でしか実施されていない貴重なプログラム。今年は地元の豊平小学校の5年生に実施。加えて公募型で初めて親子を対象に行いました。



■きたひろパン研究会
国産小麦せときららを使ったパン作りにチャレンジします。山口県から講師の方に来ていただき、季節の食材を使ったピザ作りや、様々な種類のパン作りを行い、石窯で焼いていきます。



■春の森カフェ
年に一度、春の森の恵をおいしくいただく会。渓流の女王「アマゴ」と、里山の恵「山菜」を野外料理で楽しみます。



■ファミリーキャンプ
家族で森のゆったりした時間を楽しむキャンプです。BBQをしたり、森のお散歩に出かけたり、ピザづくりに挑戦したり、自然を眺めてゆったりしたり…家族ごとで森の楽しみ方も違うのも魅力的です。



■きたひろごはん
北広島の食材を使って料理を楽しみながら、食を通して自分・地域・地球の環境を考える会を実施しました。



■大人の自然学校
大人の自然学校では、様々なテーマを取り扱っています。今年は、大人のリトリートキャンプと醤油搾り体験会。リトリートキャンプ、以前までは大人女子を対象にしていましたが、男性の方のニーズも増えてきたことから大人のリトリートキャンプとして実施しました。



■ろうきん森の学校フェスティバル
年に一度のフェスティバルです。カヌーや藍染体験、絵手紙教室、ピザ作り体験、木工クラフト、丸太切り競争、生き物さがし、アースウォークなど様々なコーナーを設置します。ご家族やご友人とゆったり森の中で色んな体験を楽しめる日です。






■地域との連携
地元自治会等と連携し、フィールドの一斉草刈り活動を実施。その他にも地域づくりセンターと共催で「森の学校ごっこ」を実施したり、北広島町との共催でデジファブシンポジウムを実施しました。また、自然共生サイトの認定に伴い認定記念イベントも実施させていただきました。








■企業研修・イベント
企業の労働組合による新入組合員研修や里山保全ボランティアの受け入れを実施。また、会員とその家族を対象とした森を楽しむイベントを実施。


