2019年度

2019年は、地域と関わる事業が増加しました。
地元の地域づくりセンターと共催で「森の学校ごっこinとよひら」も行うことができました。
地域に暮らす誰もが先生、誰もが生徒となれる学校ごっこ。
子どもから大人まで色んな人の特技と出会い、学び、森の中で1日ゆったり過ごしました。
4時間授業で1時間毎6コマの中から授業を選べます。24人の方が先生となり、
子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、幅広い世代の方々が生徒として参加されました。
森の中で木の葉のファッションショー、忍者ごっこ、地域の歴史を講義形式で聞く授業、
クラフトや藍染、ピザ作り等の体験型の授業など様々な形式の授業があり、
どの授業も楽しそうに行われていました。
また、森の学校を初めて訪れた方からは「こんな場所があったんだね~」という声も聞こえ、
地域の多くの方にろうきん森の学校を知っていただく機会となり、とても嬉しかったです。

年間活動利用者数

森を育む 人を育む 森で遊ぶ その他 合計
参加者数 24人 173人 1,267人 0人 1,464人
​従事者数 531人 31人 535人 0人 1,097人
合計 555人 204人 1,802人 0人 2,561人

地球教育をするための施設が完成しました!

「森を育む」活動では、里山の保全やフィールドの整備活動を行っています。
環境教育のプログラムを行うための施設をDIYで作っていましたがついに完成しました!昨年に整地作業を行い、3月~4月に建物建設の作業が始まり、11月にほぼ完成の状態となりました。1階は、環境教育のプログラムで重要な役割を担っていきます。2階は宿泊可能なスペースとなっています。
毎週木曜日に森の整備や生き物調査を行う「平日作業隊」を始め、地域の方やコベルコ建機労働組合にもご協力いただいて毎年行う「森の学校一斉草刈り」、広島県労働者福祉協議会の環境保全活動等さまざまな方や団体にろうきん森の学校の里山保全・整備活動に尽力していただいています。
また、今年も地元の写真家の方に森の学校周辺の四季の写真を本にしていただきました。とても素敵な写真集となっていますので、ぜひ見ていただければと思います。
平日作業隊は、今年は延べ324人となっています。また、森の整備作業と並行して里山の生き物調査も行っていますが、延べ195人が携わりました。

1 基礎インフラの整備実績

■アースエデュケーションハウス



■アースエデュケーションハウスデッキ



2 散策路の整備実績

現在、散策路は全長4km程あります。散策路の草刈りや橋・階段の補修などを行いました。

3 森林の整備実績

森の学校には、アカマツがたくさんありますが、松枯れの影響でどんどん枯れていっています。また、今年はナラ枯れの様子も見られ、アカマツやコナラ等の伐採を行いました。
里山の環境を保持していくためには下草刈りもかかせません。地域の方、ボランティアの方、様々な方に関わっていただき、定期的に行っています。

​4 動植物調査実績

里山モニタリング1000の調査とセンサーカメラによる調査を行っています。





大学生のボランティアも活躍しています!

森の学校の活動では、大学生のボランティアが活躍しています。主には、幼児を持つ親子を対象にしている“森の妖精くらぶ”や小学生、中学生を対象とした“夏の分校1/2ヶ月“ですが、その他の自然体験活動のキャンプ等でも子どもたちの体験活動の支援者としての役割を担っています。子どもたちのグループに付き、安全管理やグループの運営支援を行ったり、子どもたちが森の中で体験できるプログラムを考えて行ってみたりしています。また、それらを行うためのスキルや視点を学ぶ研修を行っています。体験活動や子どもとの関わり方、安全管理等、様々なことについて学んでいます。講師を招き、学ぶこともありますが、仲間との学び合いからお互いの成長につながっていることも多くあります。たくさんのチャレンジを行い、これから

社会へ羽ばたいていくための糧にしてもらえればと思います。

その他にも「人を育む」活動では、環境教育のプログラムを行うトレーナーの育成や、企業の労働組合の新入組合員のチームづくり、環境学習を行う人材の養成等を行いました。延べ173人の方にご参加いただきました。

1 人材育成の実績

【主な人材育成の実績】
■環境学習リーダー ■アースキーパー・トレーナー ■ユースボランティア
■森のようちえん運営ボランティア ■コミュニティ・ワーカー

■環境学習リーダー
地球教育プログラム「アースキーパー」の指導者養成に取り組んだほか、受託などにより環境学習リーダーの養成に取り組んだ。



■ユースボランティア
大学生のボランティアグループの養成。春先に2泊3日の集中トレーニングを行い、その後OJTなど年間を通して育成に取り組んだ。



​■森のようちえん運営ボランティア
幼児教育を学ぶ大学生を中心に募集し、親子を対象としたイベント型森のようちえんを企画・運営する人材の育成に取り組んだ。



​■コミュニティ・ワーカー
持続可能な地域づくりのための地域コーディネーションスキルの向上を目指して、継続的に実施。


新しい活動も始まりました!

ゴールデンウィークにご家族やお友達と森のゆったりした時間を楽しんでいただくキャンプを行いました。2泊3日森の学校を開放し、カヌーやクラフト、パン作りや森の恵み山菜を楽しむプログラム等、森での様々な体験を行いました。日帰りで参加される方、テントに泊まる方など様々な参加の仕方があり、それぞれのご家族に合った森での時間を選択されていました。普段の生活の中での関係性から少し距離感が変わり、ご家族の中で新たな発見や成長を感じたり、色んな方との交流で視点が広がったり、初めての体験にチャレンジしてみたり、、、様々な気づきやチャレンジがたくさんありました。

その他にも「森で遊ぶ」の活動として、小学4年生から中学生を対象とした夏休みの長期キャンプ“夏の分校1/2ヶ月”や幼児を持つ親子を対象とした日帰り森のようちえん“森の妖精くらぶ”、自然を暮らしに取り入る“樹形を活かしてほうきをつくろう!”のワークショップ等、多様な世代の方を対象にしたプログラムを実施できました。延べ1,267人の方にご参加いただきました。

1 プログラム開発・実践の実績
【主なプログラムの実績】
■森の妖精くらぶ ■夏の分校1/2ヶ月 ■アースキッズ・プロジェクト
■GW特別企画 ■太田川 川ガキ体験ツアー ■きたひろパン研究会
■きたひろごはん ■ほうきづくりワークショップ
■森の学校フェスティバル ■地元との連携事業 ■企業研修・イベント

■森の妖精くらぶ
広島文教大学と広島女学院大学と協働して、3〜5歳の未就学児童と保護者を対象に森のようちえんを開催。子どもたちが森で感性豊かに遊べる自然遊びを幼児教育を学ぶ学生と考えて実施。子どもと大人が別々に過ごす時間も。



■夏の分校1/2ヶ月
小学4年生〜中学3年生を対象にした13泊14日の子どもキャンプ。小学校の廃校を拠点に「じっくり暮らす」「とことん遊ぶ」というコンセプトで、子どもたち自身がキャンプをつくり・運営するしくみで実施。






■アースキッズ・プロジェクト
アメリカで開発された地球教育プログラムの1つで、10歳、11歳を対象に3ヶ月かけて地球のしくみについて学ぶ。日本ではひろしま自然学校でしか実施されていない貴重なプログラム。



​■GW特別企画〜森の時計 里の時計 体感キャンプ〜
家族や友人と森の時計・里の時計が刻むゆっくりとしたリズムを体感するキャンプ。様々な体験プログラムに参加する、家族での時間を楽しむ、森でゆったり過ごす等、それぞれのリズムに合わせて過ごせるキャンプです。



■太田川 川ガキ体験ツアー
地球派宣言での企画です。三段峡で、川ガキの体験(遊ぶ、調べる、食べる)を通して、川や自然の豊かさ、川がつないでいるものを感じ、考える2日間のプログラム。

■きたひろパン研究会
小麦プロジェクトと並行して行っています。自分たちで小麦の植え付け、麦踏み、収穫、脱穀を行い、月1回程度パン研究会で石窯ピザ・パンの加工に挑戦しています。季節にあった食材を用い、試行錯誤しながら行っています。



■きたひろごはん
北広島の食材を使って料理を楽しみながら、食を通して自分・地域・地球の環境を考える会を実施。



■ほうきづくりワークショップ
原始的な生活道具に活かされていた「​樹形」に焦点を当て、現代生活でも活用することができる「ほうき」に作り変えることで、自然を生活に取り入れる試みを行うワークショップ。



■ろうきん森の学校フェスティバル





■地域との連携
地元自治会等と連携し、フィールドの一斉草刈り活動を実施。今年度は、地域づくりセンターと共催で地域の人が先生・生徒になって行う「森の学校ごっこ」や地域の方の持ち込み企画「てとてのコンサート」を実施。






■企業研修・イベント
企業の労働組合による新入組合員研修や里山保全ボランティアの受け入れを実施。また、会員とその家族を対象とした森を楽しむイベントを実施。